エンジニアの通り道

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堀江貴文さんの記者会見

メディアジャーナリスト津田大介さんの twitterより @tsuda
http://twitter.com/#!/tsuda

上杉「この会見は、堀江貴文の最高裁上告棄却を受けての記者会見です。まずは冒頭堀江さんから一言」

堀江「今日は昼12時くらいに弁護士から電話があって、上告棄却の通知が届いた。棄却理由は上告理由に当たらないということ。長いペーパーを上告趣意書で出したが、まったくその内容には触れられなかったし、スルーされた」
堀江「無罪を主張して争ってきた私としては残念な結果になった。1審2審特に2審についてはスピード審理をされ、判決文も納得できなかった。1審判決については私を担当した裁判官が別裁判で審理されていた宮内さんの調書を読んで判決にいかした。納得いかず
控訴、上告したが棄却された」

堀江「あと1カ月ほどで、2年4カ月ちょっとくらい収監されることになる。最高裁で今回判決が出たが、裁判で主張していた事実については判決が出た今も変わらない。とはいえ、有価証券報告などについては社長としての責任もあったので、そちらは民事裁判の方で和解をさせて頂いている」

堀江「長い収監生活になるが、本でも読んで勉強したいと思っている。こういった状況になっていることについては僕に原因があった部分もあると思う。しっかり勉強して帰ってきて皆さんの役に立ちたいと思う。今やっているロケット事業などについても我々の仲間達が継続してくれる」

堀江「獄中からということになるが、メルマガや本なども発信をしていきたい。これから1カ月は収監されるまでの1カ月ということで貴重なレポートになると思う。獄中のことについても代理人を通じて発信していきたい。これからも引き続き僕ができることであれば皆さんの役に立ちたい」

堀江「前回4/27からちょうど保釈されて5年目の節目にあたるときに収監されることが決まった。IT業界もこの5年で様変わりした。これからもインターネットだけじゃなく、宇宙開発や人類の未来を見据えていろいろな活動をしていきたいと思うのでよろしくお願いします」
これより質疑応答。まずは上杉さんから。

上杉「本人が聞く前にメディアが報じることについてはどう思った?」

堀江「司法記者クラブは前日夜から裁判所が書類送ったということがわかっていたらしい。僕は今日弁護士の弘中さんからの電話で起こされたので全然知らなかった。12時7分に電話をいただいた」

上杉「今回の粉飾事件については、山一の場合は執行猶予、日本債券新興銀行も執行猶予、カネボウも執行猶予ついてた。なぜ堀江さんだけが実刑判決なのか」

堀江「日興コーディアル証券の事件もそうだが、ライブドア事件以降いくつも類似の事件は起きている。私はあれが粉飾だとは思ってないが、それが粉飾だったとしても、それ以上の事件が起きてるのに課徴金で済んでいる」

堀江「粉飾が事実だとしても、処分については不条理だなと思うが、世の中は不条理に満ちている。これが世の中の真理。僕ができるのは世の中が不公平であることを世の中に訴えていくこと」

堀江「僕が言いたいのは健全に動いている上場企業をいきなり強制捜査をするというのは異例だし僕らしかない。山一もカネボウも潰れた会社。潰れた会社の経営陣の責任を取るということとは違う。世の中に貢献している会社に対して捜査を行った。僕は事件を起こしたつもりはない」

堀江「こんなことをして株式市場はズタズタになり、個人投資家は株式市場から離れていった。こんなことをして誰の得になるのか。我々を潰すことで経済に影響があることも検察は予想していただろうが、それでもやられた。これからは我々のような事例は作らないで欲しい」

堀江「実際に我々以降の処分はマイルドになった。もっとマイルドなやり方を模索して欲しい。我々についてはもうどうしようもないですけどね」

岩上さんから質問。
岩上「堀江さんの事件が起きた当時検察の無謬性は国民の間で疑われていなかったがこの数年で検察の捜査の不当性が明るみに出る事件が起きてきた。世の移りゆきを見ながらどこに検察に問題があったのか。今の検察改革や検察と一体化している記者クラブに問題はないか。そのあたりの思いは」

堀江「恥ずかしながら自分も、捕まるまでは検察に対しての具体的な知識がなかった。捕まってから僕も勉強して、日本でも有数の検察マニアになったと思う。調べれば調べるほど検察の仕組みはこわい。怖いのは検察とツーカーの記者ではなく、正義感で検察に厳しい目を向けている記者の人」

堀江「村木さんの事件を見て、調書の取られ方は、自分でも起きたことだと思った。佐藤優さんの小説で、ターゲットとなる協力者を見つけてそれを落として罪を作るという描写があるが、そのやり方を実感した」

堀江「皆さんに言いたいことは、検察の無謬性を信じないで欲しいということ。三権分立という仕組みから分離している検察の怖さを知ってもらいたい」

堀江「検察に対して皆さん厳しい目を向けてもらいたい。彼らには強制捜査権がある。これは人のプライベートをすべて調べて都合が良いように解釈してストーリーを作れるし、それを隠すこともできる。こちらが調べてもピンポイントで『この書類くれ』と言わないと出してくれない」

堀江「弁護士が発見してくれた書類があったからこそ、この量刑になった。それが発見できなかったらもっと重かったかも。2年4カ月で済んだのはラッキーだったのかも。それでも検察の問題については発言していきたい。検察は政治家ですら怖がっている」

堀江「一人一人が情報リテラシーをもって自分で判断しない限りこういう検察の問題は解決しない。今回の原発問題をめぐっても個人の情報リテラシーが低いことが露呈した。一人一人が情報の力を磨いて検察もちゃんとした組織になってほしい。彼らは記者会見の録音録画を未だに認めていない」

堀江「佐藤優さんや鈴木宗男さんのように勇気ある人が出てきたことで検察の横暴が明らかになった。僕もその人たちのように検察のおかしな部分を伝えていきたい」

堀江「会社経営しているときに、ミスをおかしがちなできの悪い部下への対処法を知った。それは5回10回100回くらい連続して言わなければならない。なので僕も検察に対して同じことを言い続ける」

堀江「マスコミについては、検察とメディアは同志になっているんだと思う。それは致し方ない面もある。その仕組みをもっと流動性ある仕組みに変えて新陳代謝をして検察と向き合うような体制を作ればいいんじゃないか」

堀江「もう1つは横並びで同じ報道を続けるのはやめた方がいいんじゃないか。今回の件でわかったことは二面性があるということ。私の主張は無罪だしそれを支持してくれる学者の人もいる。その側面から見ればおかしいが、検察から見れば私は金の亡者に見える。その視点から証拠を探される」

堀江「物語には必ず二面性があり、0か1で割り切れるものじゃない。これはゴルフも一緒。バーディーに果てしなく近いパーもあれば、ボギーに近いパーもある。有罪に近い無罪もあれば、無罪に近い有罪もあり、検察はそれを自由に振り分けているだけ」

堀江「村木さんの事件ももしかしたら無罪じゃない証拠があるかもしれない。その可能性は捨てきれない。でも、それは無罪判決が出たら無罪ということで横並びになる。ライブドア事件は起訴もされてない段階からメディアは僕を犯罪者扱いした。それはバイアスを招いた」

堀江「マスコミの人のある意味歪んだ正義感でそういうバイアスが作られていることは事実。絶対にクロ、絶対にシロということはない。多面的な見方をしてください」

畠山さんから質問。
畠山「最近のメディアの状況どう思うか」
堀江「最近テレビ見ない。今回のことが起きたので久しぶりに見てみようかと思ってる。拘置所はテレビ見られないが、刑務所は見られるので見てみようと思う。刑務所では2000冊くらい、本を読みたいと思っている」

フリーランス島田「感情的にはどうですか」

堀江「高裁判決は正直ショックだったが、最高裁は最後なんでぼーっとしている感じ。やっと1つプロセスが進んだなと。残念だしくやしいが、割とスッキリした気持ち。人生ゲームのコマが1個進んだなと」
フリーランス藤井「ネットに触れられなくなるのはどう?」

堀江「まあ一度経験済みのことだから。人としゃべるのが好きなので、それがあまりしゃべれなくなるのがつらい。最近ツイッターやってて楽しいしやりがいもあるが、逆に大変だなと思ってる部分もあったので、ネット環境を絶たれる経験はこれからなかなか持てないのでそれは受け入れようと」

藤井「5年間で一番印象に残ってることは?」
堀江「いろいろあって決められない」
ライブドアBLOGOS「ライブドアの株主やフジテレビの人たちに一言」

堀江「ライブドアの株主の方々には申し訳ないことをした。今のライブドアも健全にやっているので、それ以上のコメントは勘弁してもらえれば。フジテレビやニッポン放送についてはあんま関係ないというか頑張って下さいとしかいえない」
フリーランス前田「取り調べの可視化については。読みたい本は?」

堀江「読みたい本は科学や歴史などたくさんある。山積みになってる本がたくさんあるので、それを読んでいきたい」

堀江「取り調べ可視化については任意捜査の段階から可視化すべきだと思う。でもそれを守らせる方法はないだろう。まずは弁護士の同席を100%認めることが必要だし、国民もICレコーダーを持ち歩くことが重要。それには弁護士会も啓蒙活動をする必要があるだろう」

堀江「一番危険なのは取調室に入る前の段階。どう刑事裁判を乗り切るのかというノウハウも広く世の中にPRされ、対策を進めていってもらいたい。あとは検察から独自捜査権限は剥奪すべきだと思う。検察官は人数が少ない。それが多岐にわたる法律を全部網羅して運用できるとは思えない」

堀江「必ず捜査は独立して取り調べチームを作る。それはやってもらいたい」
日本テレビ加藤「『徹底抗戦』という著書もあったが、今後も出てきたあとも主張は変わらないのか」

堀江「やりたいことはたくさんあるが、乗りかかった船というか、しょうがない。やるしかないと思っている。好きな世界でもないし、あんま関わるととばっちり受けそうだからイヤだが、僕の人生の時間をいくらかを使って世の中に訴えていきたいと思っている」

堀江「検察制度は単に欧米からコピーしてきたもの。日本の司法制度の根底にあるのは江戸時代以来のお白州にある。お上に逆らってはいけないという基本構造に欧米の司法制度を乗せただけ。無理だと思うがこれを変えないと」
TBSかした「堀江さんがやろうとしてもできなかったのは、時代のせいなのかほかに何か要因があるのか聞かせてください」

堀江「諸行無常というか、起きていることは事実だからそれについて僕が評価してもあまり意味がない。僕が思っていることが僕の意図通り通じることはない。原発が100%安全でないのと同じ。だから100%に近づける努力をしなければいけないのにそれを僕が怠っていたことが原因だろう」

堀江「僕もめんどくさいので、そういう努力を怠ってきた。そうするとメディアを通じて誤解が加速していく。僕がやっていかなきゃいけないのは、もっと丁寧に説明することだと思うが、僕の人生の時間にも限界がある。そうしたあたりに原因があるのではないか」

堀江「株式100分割についても個人投資家の流動性をあげるための措置で、米国では当たり前のことだった。任天堂の株買おうとしても100万円からしか買えない。こういうのはおかしいと思っていた。僕は投資市場もそうだし、テレビやラジオの仕組みも変えたかった」

朝日新聞青木「収監までの1カ月で何を一番大事にして過ごしていきたいか」

堀江「既に入っている予定を最優先でこなしていきたい。あとは異議申し立てをして1週間や10日かかる。それを最後の望みとしてやる。収監後は医療体制が良くないので健康面のチェックを十分にやって残務整理があるのでそういうものの引き継ぎや、友人知人とお別れをします」

朝日新聞福井「原因になった部分を改めて聞かせてほしい」

堀江「説明不足だったということに尽きる。情報を仕入れているので、皆さんよりも未来を知ることができる。だからいろいろなことを思いついてしまうし、思いついたら実行に移す。ライブドアが成長して自分が考えた未来を実行できる力を得たが、説明を十分に周囲にせずやってきた」

堀江「よくわからないものに対して人々は恐怖を覚える。怖いと思ったら防御をする。だから検察がやってきた。僕がやった未来予測を十分に説明すれば違ったかもしれないが、これは僕が常に抱えているリスク。今後は僕も気をつけたい。具体的には人の縄張りには入っていかないようにする」

フリーランス斉藤「今後の情報発信はどうする」

堀江「現在のスタッフが続けたいと言ってくれているので、それは続けたい。収監されてる間もできる限り手書き・文通という形でできる限り頑張ります。多分出てくる頃には腱鞘炎になってるだろう」

堀江「書籍については5〜6冊分最終校了終わってるものがあるので、それは予定通り出します。電子書籍についても過去の物を電子化するなど含めてやっていきたい。雑誌の連載や取材、講演会は難しいだろう」

日経新聞長岡「強制捜査がなければ経済状況も違っていたのではないかという話があったが具体的にはどういう形?」

堀江「ライブドア事件以降、M&Aが減って企業買収がやりにくくなった。慎重に会計士が書類を作るようになったのでベンチャー企業はM&Aが怖くてできなくなった。外資系ハゲタカファンドも日本への参入コストが上がった」

堀江「ライブドア事件以降、放送法がひっそり改正され、34%以上株が持てなくなった。ソフトバンクの孫さんがマードックと一緒にテレビに参入しようとしたときはいつの間にか外資規制もできた」

堀江「規制が増えることでコストが高くなり、コンプライアンス強化の波とセットで企業の経済活動が停滞化している。流動性が低くなり、外資系企業も投資を撤退させている。ライブドアはたくさんの個人投資家を抱えていたが、上場廃止したことで個人投資家がいなくなり、FXに行った」

堀江「ネット市場はFXに移った。FXはゼロサムゲームで、ギャンブルと同じ。本来経済の血液である証券取引所にお金が行かなくなっている。ライブドアは悪いことしているというなら、課徴金で済ませて、課徴金で済ませれば良かった。ライブドアは必ずしも上場廃止しなくても良かった」

堀江「なぜならライブドアはたくさんの現金や社員を抱え、事業は健全だった。上場廃止後もそれぞれの事業は残っている。日本経済をダメにしたという部分で上場廃止させた人たちには反省してもらいたい」

大学生湯浅「堀江さんは起業を目指すアイコンだが、今回のことで萎縮が生じてる。若者へのメッセージは?」

堀江「中国行けばいいんじゃないですか。中国の若者は皆楽しそうに働いてる。言論統制はすごいしているが、経済活動をしている分にはやりやすい国じゃないかと思う。ずっと日本にいると良くない。若い人は特に。絶対世界に行った方がいい」

堀江「元気のあるところからパワーをもらって、視野を広げた方がいい。広げて得た知見をもとにして自分の故郷を良くするということでどうでしょうか」

ニコニコニュース亀松「今後2年間を考えたとき、メディア業界はどうなっていくか。ネットとテレビの関係などを中心に予想をきかせてください」

堀江「変える人が出てこないと変わらない。現状維持じゃないですか。10年20年というスパンなら変わる。今ニコニコ動画を見ている若い人たちはテレビを見ないことがライフスタイルになってる。彼らが大人になったとき大きな変化が訪れるだろう。それ以外はあんま変わらないだろう」

堀江「当分総選挙もないし、強いリーダーシップを持った人が出てこないと変わらない。日本はまだネット選挙活動すらできない。日本は先進国ですらないのかも、と思う」

堀江「出てきたあと、失われた7〜8年間を取り戻したいと思っている」

東洋経済山田「ライブドア事件がネットベンチャーに与えた影響を教えてほしい。あまり良い企業が残っている感じがしないが」

堀江「ITベンチャーに関して言うと、買う会社がなくなり、EXITが見えなくなった。ベンチャーは失う物がないのでアグレッシブにイノベーションを起こし、それが社会に活力を与えていく。そのためにはEXITが必要」

堀江「日本の特徴はシリアルアントレプレナーがいない。EXITをする流れが止まった。審査が厳しくなって上場しづらくなった。ベンチャーなんていかがわしくて当然。社員3人の会社で法律なんて調べられるわけがない。ちょっとくらいは目をつぶってあげればいいのに叩く」

堀江「教育ママみたいにガミガミ言って萎縮が起きる。そういうことがあの事件以降起きてしまった。あとはM&Aが少なくなった。ベンチャー企業が買収される際の価格がDCF法などで固定化されてしまった。そんなことをしていたら実務は回っていかない」

堀江「ベンチャーのやつらは一山当てたいと思ってる。若者はそういう野心を持っているもの。僕はそういう野心があっていいと思ってる。金稼いでから立派なことをすればいいと思う。実際は金も地位もない段階では立派なことなんかできない。それを許容する空気が日本にはない」

堀江「大相撲の不祥事問題もそう。あんなことで叩いて二度と立ち上がれないようにする。そういうのはどうかと思う」

上杉「最後に被災された人たち、福島第一原発で避難されている人たちにメッセージを」

堀江「運命って受け入れざるを得ない部分があると思う。起こってしまったことは不可抗力。原発事故は人災だという話もあるが、だからといってそういう人たちを恨んだところで何も出てこない。前向きに考えて頑張っていきましょう」

堀江「今、マイナスからのスタートだと思うが、それにはいい部分もある。これ以上悪くなることはないから。どん底まで落とされたら這い上がるしかない。這い上がるのって実は楽しい。日本全体が今つまらない感じになってるが、東北で復興にあたってる人たちは今後楽しいことが増える」

堀江「宇宙開発とかいろいろやりたいことある。刑務所の中でいろいろ勉強して、みんなが楽しくなれるようなことを出たあとやっていきたい」

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